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ヤバっ!もう8時じゃんっ! 小走りで乱れた息を、店のまえで整え ドアを開ける。熱気とおいしい匂いと、喧騒と、あらゆる熱で 体温があがる。 うわっ!汗がぁ! まずい。 店内に入ったと同時に、汗が流れ出す。ハンカチで抑えようとバックをまさぐっていると、 「お~!ユメっ!」 それはもう でかい声で 賑やかな店の中なのに 一瞬の注目を感じる。へんな緊張を伴って 汗が更に噴き出す。 「なぁに?お前 店の中でも迷ってんの?」 「ここ来るときも、迷子になってたんじゃね?」 「わはは!相変わらずだなぁ~!」 声でかいよっ それに 私 なんにも言ってないし。 何より 迷ってませんっ! とりあえず、額の汗をおさえ。ニッコリ。 「お久しぶりです!」
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