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ちょくちょく会う仲間は あんまり感じないけど……。
えらい 老けたなぁ
うわっ、オッサンじゃん。って誰だろ?
うわぁ、髪が…薄い……
失礼な事をちらり思ったが、かつては みんながかっこよく大人にみえて 尊敬しまくっていた面々。 ひとまわり眺めていると、
「上着ぬいで 掛けなよ。」
「ヒロさん!お久しぶりです。」
昔から 優しくおだやかで、怒った顔なんて見たことがない。中心核のひとりだ。グループ1番のイケメンだったけど、ますますステキに なってます!
なんて でれっと思っていたら、
「すごい 汗だよ、おまえ。」
「…………!」
あわてて上着を脱いだら、ボタンに 私の天然クルクルねこっ毛が…
「うわあああ!」
絡まっていた。
……それも、どうやら後ろの髪が。
ああ…。
「どうやったら、こんな絡まり方 するの?」
心のつぶやきと 同時に聞こえたヒロさんの呆れ声……。
「相変わらず、『ユメ』だなぁ!お前しょっちゅうファスナーに噛ませてたよな。」
この声は、シンさん。彼もリーダー核の1人。ヒロさんと同い年で私より5歳上。サクサクしたスポーツマン・ワイルド系兄貴。一般では彼もイケメンの部類だ、何しろ二人は昔からモテモテなんだよ。
お辞儀ポーズで絡みをほどいていたら、頭をポンポンされた。
懐かしい。大好きな感覚。
「変わんないな。その顔、犬みたいだ。」
ああ、私、5分で昔にタイムスリップしてる。自分でもしっぽが生えてんじゃないかと思うもの。
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