希望

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「うわぁぁぁあああっ!!!!」 これは、ただの八つ当たりだ。 でも今更止められなくて。 「……ふん」 「がはっ!」 男が俺の胸ぐらをつかんで振り上げた。ぐわんと持ち上げられる感覚にくらくらする。 俺は男の手の中で暴れた。 手足をばたつかせて必死に逃れようとした。 「甘ったれた小僧よ。何があったか知らんが」 男は冷ややかに言った。 「――――それは己の弱さが生んだ結果だ」 「―――――っ!!」 俺は暴れるのを止めた。
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