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少女は上へ上へと
登り続けている。
疲れては休み、
微睡むことを繰り
返しながら少女は
たった一人で行進
する。
触れるものすべて
を汚しながら。
白亜の塔の内部に
時を示すしるしは
何も無い。そのた
め、少女が眠った
数だけ日にちが過
ぎる。少女が目覚
めている時は朝や
昼であり、少女が
休んでいる時は夕
や夜となった。
白亜の塔にあって
少女は太陽に等し
かった。
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