プロローグ

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そんなハーレム主人公野郎が今、まさに俺のすぐ近くでイチャイチャしていたもんだから、あまりにムカつきすぎて自分の事を話すのを忘れていた。 リア充爆ぜろ。 俺の名前は 『脇野 一人』(わきの かずと) 高校一年生の男だ。 成績、中の中 容姿、自分の容姿なんか知るか。 運動、身体能力 並 名前からステータスまで、ずば抜けている部分など一切ない、見事なまでの脇役っぷりだろ?笑えるぜ。 「ちょっとアンタ!!」 「あ?」 自己紹介中の俺に、肩より下に伸ばした黒髪をポニーテールに束ねた、少し吊り上がった大きな眼をした気の強そうな美少女が俺に声を掛けてきた。 ……言わずもがな奴のハーレムの一員である。 だから俺は、不機嫌さを隠しもせずに返事をしてやった。
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