多分ね、俺って影薄いんです

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それから何故か徒会室にお呼ばれを受け、嫉妬と恐怖の眼差しに見送られ、他数人と生徒会室に…。 それより一つ聞いてもいいでしょうか? 目の前を歩くこの超絶イケメンは…誰? 聞きたいけれど沈黙が続く中で聞けるほど残念ながら神経図太くないしな。 生徒会室はいらないほど装飾された木製の扉の向こう側らしい。 「俺だ、開けろ」 『はいはーい』 中から聞こえてきたのは先ほどの生徒会補佐の人の声だった。 「いらっしゃーい」 補佐さんは明るい茶髪に目が痛いくらいに大量のピアス…てかそれマグネットピアスじゃね? 精一杯チャラ男やってます、って感じは出ていたけれど…。 でも空気を読んで我慢我慢。 「んー、他の子は見たことあるけど、君は誰?」 いや、興味持たなくていいんだけどな。 「東条馨です。訳ありで入学式に来れませんでしたから、今日からお世話になります」 ペコっと頭を下げると補佐さんに頭をぐしゃぐしゃにされた。 「可愛いねえ。俺は生徒会補佐の、柊哲だよ?よろしくね?」 あはは、すみません、できればよろしくしたくないっす。
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