いつもの朝食

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そう、私には部屋から一歩も出て来ない引きこもりのお姉ちゃんがいるのだ。 かつてお姉ちゃんはチンピラと結婚していたが、 鉄砲玉とか言う使い捨ての殺し屋だったため、 返り討ちにあって死んだ。 そのショックで自分の殻とも言える部屋に篭りっ切りになったのだ。 私が生まれる前の出来事だったため、 私は彼女を一度も見た事が無いし、 声も聞いた事が無いのだ。 お姉ちゃんの部屋の前に朝食を置き、 私は勇気を出して言って見た。 「お姉ちゃん、今日は良い天気だよ。 いっしょに外出ようよ」
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