3人が本棚に入れています
本棚に追加
やはりな反応に苦笑いを返し、もう1つだけ交渉材料の追加を申し込む
「私固有の力を貴方から授けてください」
考える態度を坂本元教授の偽物はとらず
「分かった、君に合うだろう力を渡そう。但し、乱用は控えて欲しい」
それを聞き静かに頷くとパチンと指を鳴らした。特に何も変化はなく、坂本元教授を見た。
「さぁ、色々教えて欲しいだろうが、長くなるだろうから今基本的な事は教えた。本当に基本だ、後君の力は1つの概念だ」
そう微笑んだのを確認した時には視界が塗り代わり、記憶していた真理はスッポリと抜け落ちた。幾ら思い出そうとしても思え出せず、ただただ色んな情報が緩やかに身体に刷り込まれるが如く記憶して行くだけだった。
気付けば街にいた、行き交う人々は私を見て興味無さげに目を離し、歩いて行く。
自分は周りを一度グルリと見て、木造の建物を見渡した。文字もスラスラと読めて、会話も分かる。
青い空を見上げ、ただ単純に思った。
異世界で何をしようかと。
最初のコメントを投稿しよう!