ゴキブリ信者の末路

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ゴキブリ信者の末路

逞しく、人知を熟知する為に早16年。小野上・秋(このうえ しゅう) アダ名は害虫信者。 名前がついた由来は特になく、私自身分からない始末である。そんな事は全くなく、偏見による差別、見た目に動きに衛生面から拒絶され、駆除される御器被り、即ちゴキブリを好いているからだろう。 私は日本人である、そして高校生である。更に言うなら先祖がそれなりの武将だったらしく準貴族だ。 しかし、そんな事を知ったとしても興味はなく、私自身クラスメイトと変わりないのである。 学校の授業はつまらない物だ、独学で覚え、兄が教えてくれる物理系統の科目の方が理解する甲斐がある。 そんな強情で教師に失礼な理由で自分は今までまともに授業を受けた覚えはない。 今もそれは現在進行中でノートにはゴキブリの名前が連なっている。ワモンゴキブリは背に輪があるのが名前の由来らしく…それは 「おい!!」 荒立たしく響いた声、そのせいで思考をめった打ちにされたのは言うまでもない個人の常識だ。 「おい!!小野上!!お前はこれが解けるのか!!」 名指ししたのは教卓を叩いて視線を求める数学の教師であった。思考を阻害され酷く不快な私は黒板に書かれた長い式を眺めた。
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