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まず手前にある銃に手をかける、玩具とは思えない質感と実銃らしい重さがズシリとくる。
「本当に玩具なのか?」
カチャカチャといじると彼は機関銃に使うような弾倉を渡す。
「セットして撃って見てください。」
渡された弾倉からには弾が見えずに変わりに突起物が出ておりそこから白い球体らしきものが見える。
「外で撃ってみますか?」
まるで接客業か如く対応する彼は玄関の扉を開けた、先程まで家のデザインに目が移っており見向きもしなかったが扉は横にスライド式の不思議な構造をていた。
「どうぞ。」
目の前には特に撃つ物が無かったので適当に木などを撃ってみるとパパパと火薬とは違う軽い射撃音がなり響く。
木に着弾した白い球体はあちこちに飛び散りこっちまで跳ね返って来ることもあった。
「紛らわしい物を振り回さないように。」
一応危険はない、彼らも職業はどうあれ恐らく危険はないだろうが放置は出来ない。
ここからは警察の出番だろうと頭の整理をして彼らに玩具らしき物を渡す。
だが作業員のある言葉で考えを改めることになる。
「どうでしたか?それは自衛隊初の国産自動ライフルです。」
自動ライフルと聞き一瞬動きがピクリと止まる、今彼は自動ライフルと言ったのか機関銃ではなく自動ライフルと言った。
聞き間違えかそれとも向こう側が間違えたのかだがそれは有り得ない、先程彼は軍隊に所属していると言っているため間違えることはない。ライフルといえば小銃だ、基本中の基本なのでそうそうない。
あのズシリとした重さは確かに重かったが機関銃にしては軽いものだった、玩具だからそこまで再現していないと思ったがもしそこまで再現していれば、あの重さは小銃そのものだ。
「これは主力小銃なのか?」
「はい、正確にいえば主力だったというのが妥当でしょう。」
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