迷い込んだ者たち

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「鈴木殿、お父さんの為にも軽油を使い切ろうと思います。」 萩原は自転車が嫌なのか自動車に乗りたがっている。 「ハイエースは何だっけ?」 「ディーゼルだよ、一応ガソリンのタイプもあったけどこっちの方が燃費が良いからね。」 山之内はただで燃料をもらえることから悪くないと考えていた。 「仕方ない、車で町へ行くか。」 外見が一番マシなハイエースに皆乗車すると町までの道を見た、途中までにやっとスーパーマーケットを見かけたがそれだけで後は田んぼと畑敷かなかった。 トンネルを抜けるとやっと商店街が表れコンビニも見えた。 「この町でただ一軒のゲーム屋さんがあるけど見ていく?」 信号待ちしている間に目に入ったものはファミコン専門店と書かれているゲームショップがあった。 ゲームをファミコンと表現している時点で店の歴史を感じ取れた。 「本屋さんも一店舗しかないぞ。」 「すごい環境だな。」 「ちなみにここは銀座通りと呼ばれている、理由は銀座みたいにお洒落な時計があることお洒落な道路があるからだって。」 「本物の銀座とは比べ物にならないけどな。」 彼は笑いながらある場所に車を駐車した。 「おっ自衛隊の車両だしかも73式新型パジェロ。」 鈴木も一応現役の自衛官でもある為多少は知っている。 「みんな本格的だな。」 「ソ連軍の軍服発見、というか何かこの街全体コスプレ会場みたいになっているな。」 「確かに。」 「おっあれは旧軍でありますね!」 「ん、あれはバイオに出てくるアンブレラの兵隊。」 架空から現実までオールスターが揃っているこの状況を見て少し楽しんでいた。
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