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「着いたぞ」
理解はしていたけど、本当に短い道のりだったな。
もう凄く名残惜しい。でも、明日もまだ学校があるし、あまり遅く帰らせたら秋君がご家族の方に怒られちゃいそうだし。
「おやすみなさい」
「帰ったら………………」
の後が続かないよ? た、多分「帰ったらメールする」だよね。
「うん」
言葉を予想して、秋君らしいと思わず満面の笑みで返したら、耳まで真っ赤になりながら視線を逸らされる。
「……ごめん。あんまり、会話も得意じゃあない」
「みたいだねぇ」
友達でこんなんなるんじゃ、秋君の恋人になる娘って、家柄も含めて滅茶苦茶大変じゃない?
うーん。多分決められた相手と結婚したりするんだろうし、別に変な想像したりはしないけど、何だかなぁって感じ。
「じゃあね」
いつまでも向き合っている訳にもいかないから、手を振って家の中に入ろうとする。
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