第三章・ー最後の一人ー

44/46
前へ
/159ページ
次へ
 これからする事が沢山ありすぎて大変だな。  まさか秋君が、私の友達を作る協力を申し出てくれなんて思わなかったし、今でもちょっと大丈夫かなとは思ってる。  しかも集君は週末のお出かけをデートだなんて言ってるし、まだ普通にそういう感覚で行くのかな?  あれだけのイケメンなら、わざわざ私なんかに構わなくても、かなりの度合いでモテそうなのになぁ。  皆何で私なんかに構うんだろう? そういえば、ちゃんとした理由とか、聞いた事なかったよねぇ。  明日聞いてみようかなぁ。  宮君あたりなら、親切に教えてくれそう。  よし、そうと決まれば明日のために今夜は早く寝よう。  中に入って靴を脱いで、廊下や階段の明かりを点けて行く内にもそんな事を考えて、いつの間にか部屋まで辿り着いていた。  ベッドに腰かけ、スマホを確認するとチカチカと着信を知らせる点灯があった。  ……。誰からだろ? マナーモードにしていたから、音は鳴らなくて分からないんだよね。  開いた画面には、登録したばかりの"卯月集君"の文字があった。
/159ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加