67人が本棚に入れています
本棚に追加
/159ページ
「お……はよう」
学校に着いて一番に集君に連絡した私は、腕組みをする彼の前で、一体何を言われるのかとびくびくしながら第一声を待っていた。
「はい。おはよう」
にっこり笑っているようだけど、目が笑ってないよ?
めっちゃ怖い。今すぐこの場から逃げ出したい。
「あの。怒ってらっしゃる……?」
「そうだね。怒っている、というよりは、呆れているかな」
「え?」
まぁ、そこはそうだよね。
元はと言えば、秋君が原因で集君と週末に逢う約束までしたのに、その元凶である人を足して三人で遊ぼうってんだから、さすがに呆れるよね。
「あの。は、話の流れでそうなって……」
「ああ。秋忠から昨日の内に、大体の話は聞いているけど」
「あー、秋君から。そ、そうですか」
返す言葉もないわ! お願いだから先手を打って逃げ場をなくさないで!
どうしよう。何て言えば許してもらえるんだろう。
昨日の秋君といい、今日の集君といい、そんなに二人っきりでお出かけしたいのかな?
最初のコメントを投稿しよう!