第四章・ー週末デート!?ー

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 ど、どうしよう……。実に返事に困る提案だな……。  ん? でも、待てよ……。今は集君と二人きりで、しかもこんなに執拗に出かけるのを提案してくれるって状況は、逆に今まで聞きたくても聞けなかった疑問を解消するチャンスでもあるんだよね。  ここは遠慮せず、思い切って聞いてみようかな。秋君達が、転校初日から私に付きっきりでいる理由をーー。 「悠?」  考え込んでいると、首を傾げて集君が名前を呼んでくる。  よし。聞くぞ。 「ね、ねぇ集君。この際だから、ずっと聞きたかった事を聞いても良い?」 「……? んー。質問の内容により答えを拒否して良いのなら」  うわぉ。さすがに集君、一筋縄ではいかないし、肝心なところで辛辣だわ。 「み、皆が私の転校初日から、ずっと一緒にいてくれる理由、なんだけど」 「……」  うわ。案の定黙った。しかも腕組みされてため息吐かれた。  どうしよう。聞いちゃいけない事だったのかな。 「そんな事を聞いてどうするの?」 「ずっと疑問だったから、ちゃんと答えを聞いてすっきりしたいなぁ、なんて思って」  こ、怖いよー。
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