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悲しい想いを抱いて幼い二人を見詰めていると、不意に頭上で電子音が鳴り響き世界は崩壊した。
それと同時に、慌ててがばっと飛び起きる。生活感のない部屋に、必要最低限の家具だけの中で目覚めた私は近所迷惑も省みず、思わず絶叫してしまう。
「ち……、遅刻しちゃうー!!」
そのままベッドから飛び降りて支度を済ませて学園へーー。
転校初日から遅刻ってあり得ないんですけど……!
心の中でそう叫びながら走った。
そうしてようやく辿り着いた時には、遅刻ギリギリの時間。だけど、校門を見上げて立ち止まる。
私は昔、この街に住んでいた。だけど両親の仕事の都合で転校してまた、戻ってきたんだ。
大好きなうーちゃんと交わした、幼かったけど真剣だった約束を果たすために、両親を説得してこの街にーー。
……うーちゃん、まだこの街にいるよね? 約束、忘れてないよね? 私、帰ってきたよ。
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