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……よし。何とか放課後までに色んな言い訳とか考えておこう。
最悪、集君が事情を理解してくれるだろうから、そこからの助け船に期待しよう。
そうと決まれば教室に戻って放課後に備えなければと、気合いを入れてから走り出す。
ーーそうして授業も全部無事に終わって、早速宮君が私のところに飛んできた。
「悠ちゃーん! 一緒帰ろー!」
両手を挙げて子供みたいに誘ってくれる姿に、今日は断らなきゃいけないという罪悪感が過る。
「う、うん。えーっとね、今日はちょっと用事があって……」
「えー? じゃあ僕も行く」
「俺も」
宮君の強引な付き添い宣言に、いつの間にかきていた俊君が賛同する。
……というか、手強いのが一人増えた……。
それにしても、集君は今日に限って遅いなぁ。早くきてくれないと、今度はこっちが秋君との待ち合わせを満喫出来ないよ。
「悠ちゃん、遅くなってごめんね? ……どうかした?」
考え込んでいるところに、ようやく救世主がきてくれた。
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