第三章・ー最後の一人ー

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「じゃあ、誤魔化してあげる代わりに、今度俺ともデートして」 「え……!?」  目……目が真剣なんだけど……、本気で誘われているのかな……?  日曜にも優しくしてくれたり、親切にしてくれたりしたし、何か考えとかあるのかな?  返事に困っていると、空気を読んでくれたのかにこっと笑みを浮かべられる。 「何てね。冗談だよ。悠ちゃんって面白いね」 「……?」  冗談……、なのかな? そうは聞こえなかったんだけど、集君ってそういうのを気付かせないようにするの、とっても上手そうなんだもん。 「べ、別に大丈夫だよ? お礼はしなきゃだし、今度一緒に遊びに行こう」  上目遣いでそう返してみると、途端に嬉しそうな表情になる。 「本当に? やった。言ってみるもんだね。じゃあ、早く秋忠のところに行ってあげて。後は俺が上手く言っておくから」  うわぁ。本当に嬉しそう。  秋君もよく分からないけど、集君もちょっとよく分からないんだよねぇ。  何で皆、いつも私と一緒にいたがるんだろう……?
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