森の番人と温泉と

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「はぁ〜、大方そんなこったろうと思ってたよ。 幾ら家族思い妻思いにしても、やけに素直にスラスラ白状したし、やたらと俺達がどうするのか気にしてたからな」 「神を謀るとは、良い度胸だわ。 神罰がどれ程恐ろしいか、きっちり教えてやる」 あぁ、あの魔術師…これで死んだな。 ご愁傷様。 「それじゃ、兵士達を先導にしてアメリアは次に通路を繋いだら俺達の所へしか繋がらない様、細工しながら向こう側へ行って来るか。 護衛は、シュアンとリラで良いか?」 「この世界の代表はキロよ。 彼にも、向こう側へ行って貰うわ」 「何をさせる気だ?」 「その急進派とか言う馬鹿共を、直接始末させるのよ。 この兵士達にも、協力させてね」 こりゃ、相当頭に来てるな…。 「でっ、あの魔術師は?」 「連れてくわよ。 途中まで、だけどね。 異世界を侵略するのが、どれだけ危険かって事を、身を持って学んで貰わなきゃ、でしょ?」 アハハ…やっぱ終わったな。 それから、硬直魔法を掛けられてた指揮官に、自国の平和を取り戻す為にも協力する様にと、約束させてから解き放った。 勿論裏切れば、国そのものが滅びると言う脅し付きでは有るけど。 まぁ、此処までのアメリアの破壊力を見てたら、裏切ろうなんて普通の人間はまず思わないだろうな。 アイラ、リラ、シュアン、クレア、たっ4人で200名以上の捕虜を元の世界へ戻すべく、引率する為に戻って行った。 まぁ、司令官や部隊指揮官が統率してくれたからこそ出来た訳だけど。 中には密かに、この美しき戦士達のファンになった者達も少なからず居た様だ。 だから4人が先頭に立つと、自ずと各々の後ろにファンが並んでると言う、奇妙な構図が出来上がった。 「ちょっと、仁。 これってどうなのよ。何で私の後ろには誰も居ない訳?」 「そらお前、龍に乗って容赦なく空からバカスカ攻撃して来た女神様のファンなんて…。 成れって方が、無理なんじゃね?」 「チッ、ヘタレな兵士共め。 武運長久の戦女神に憧れろよっての」 あらららら、遂に戦女神を自認しちまっただよ。
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