41人が本棚に入れています
本棚に追加
「仁の生まれた国か…、私も行って見たいわね」
アメリアが食い付いた。
「えぇ、私も興味有るわ」
リラが同意とばかりに肯く。
「仁さん、それじゃ2人で…」
「アイラ、此処でそのセリフが言えるなんて、貴女中々良い度胸してるわね。
私達は、そんなに甘く無いわよ」
アメリアが言うと、別な意味で怖いわ。
「「「です!」」」
亜人3人が、ウンウンと肯く。
「仁、その前にイグリンドも宜しくね」
「イグリンドに行くのか?」
「そりゃそうでしょ、一応娘の旦那なんだから、挨拶位はしに行っても良いでしょ」
うわぁ〜、ちょーめんどい。
しかも暗殺組織のボスとか、面倒臭そうだ。
「露骨に、嫌な顔しないの」
「まぁ、親に挨拶してないの、リラだけだからな、分かったよ。
所で、グリストルムってとこは、どんな所なんだ?」
「そうですね、南側に高い山脈が在るからか、通年を通して雨が少ないです。
でも、その山脈のお陰か水が豊富で、山脈との間に在るこの国最大のウードン湖を筆頭に、幾つかの湖が有るので、内陸のリゾート地として有名ですし、漁業や林業に農業も盛んです。
それから、交易路が幾つか交差してるので、各地域の特産品や工芸品も入って来ます」
うどん粉って…ダシャレか?
「つまりは、盗賊共に何時も狙われてると」
「はい、私の記憶が正しければ、グリストルムは、別名ディフェンスシティと呼ばれる位の城砦都市だったと思います」
「ディフェンスシティねぇ。
まぁ、行ってみりゃ分かるか。
因みに、此処からどの位掛かるんだ?」
「えぇっと…
此処からだと、まるっと1日位ですね。
お祖父様を待って、今夜は此処に泊まりですか?」
地図を見ながら、アイラが問いを投げる。
「アメリア様、どうします?
泊まるなら、やらなきゃならない事が有りますけど」
「そうねぇリラ、向こうの意思がはっきりする迄、もう少し待って見ましょうか」
座ったままで森の方を眺めながら、危ない会話をしてる。
凶悪な武器を、その手に抱えたまま。
XM556とMGL-140って、殲滅戦でもやらかすつもりか?
最初のコメントを投稿しよう!