グリストルム

4/33
前へ
/633ページ
次へ
「あらあら、やる気満々見たいですよ」 アイラぁ〜!お前まで交ざるなぁ! ってか、馬鹿共がっ!殺気剥き出しで林の中に居たら、襲う気満々なのがバレバレだろうが…此奴等に勝てる訳無いのに…。 アイラまで、MGL-140持ってるし。 「仁様、どの武器使いますか?」 おいっ!んなもん組立てながら、聞くな。 「あっ、こら、メイリン。 M224なんか撃ったら、皆んな逃げちゃうでしょ。 リラと同じ物にしなさい」 「アメリア様、私達が撃っても逃出しますから、メイリン達に逃げ道塞いで貰った方が良くないですか?」 リラ…お前やっぱり、殲滅戦やる気かっ! 盗賊共の先陣が、林から草むらへ出た瞬間、虐殺としか言えない戦力差による袋叩きは始まった。 アメリアのミニガンによる前衛叩き、林の中に対するリラとアイラのグレネード乱れ撃ち。そして、退路を塞ぐメイリン達の迫撃砲の雨。 こりゃ暫くは、グリストルムも平和になるな。 用意した弾薬を撃ち尽くすと、アメリアとアイラは、火炎魔法を草むらと林の入り口へと放った。 「お前ら…其処まで徹底するか」 「生き残りを見逃せば、また盗賊共が集まるでしょ。 グリストルムへ行き来する人を狙うと、ろくな事は無いって教えておかないとね。 私達は、魔法空間でキャンプ出来るけど、他の旅人はそうも行かないでしょ? 残虐でも、必要な事だから、容赦なく袋叩きにさせて貰うわ」 リラがMGL-140を肩に担いだまま、振り向いて答えた。 それは分かる、分かるけど…容赦ねぇ…。 メイリンとクレアは、燃え燃えダンスを創作して踊り、シュアンはストレス発散し切った様に、ポアンと惚けてる。 此奴等…マジ危ねぇ。 「アメリア様、もうそろそろ火を消した方が良くないですか?」 「そうね、火葬も済んだだろうし、これで見晴らしも良くなったし」 そう言うと、今度は水魔法で雨を降らせる。 この2人…限度ってもんが無いな。 「おいっ!やり過ぎだって。 ここいらを水没させる気か!これじゃゲリラ豪雨も真っ青だぞ」 俺が怒鳴って、漸く2人は魔法を止めた。
/633ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加