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翌日、アモンと和尚が合流すると、周囲を見渡しながら「しかしだなぁ…景色が変わる程やらんでも…、しかも勝手に沼まで作りおって」と言うクレームを受けながら、グリストルムへと出発した。
まぁ、魔力が戻った2人が「ふんっ!」とばかりに、鼻息荒く魔法で元に戻したけど。
「こらっ、アイラ。
使う魔法が違うでしょ。
屠った盗賊をゾンビにして戻すんじゃ無い」
ほぅほぅ、アメリアが良い先生になってるぞ。
「うわぉっ!何で復活するの!
ったく、あんたらは寝てなさい!」
ゾンビを容赦無く爆砕する。
アイラは、何をやってんだか…。
そして、見上げる程の城壁に囲まれた都市、グリストルムに着いた。
「しっかし、この城壁は何処まで続いてる?
城壁を維持するだけで、相当な労力だろ」
「この城壁はな、ツァイトゥン家が管理しておる。
此処から、南の山向こうまでぐるっと囲われてる城壁は、常に魔法で管理されておるから、襲撃が有れば直ぐに分かるし、修復も瞬時に行われる。
まさに、生きた城壁と言っても良かろう」
「じゃぁ、迂闊に城壁には触れないのか」
「いや、ほれ、子供達が壁打ちしとるだろ?
その辺は、ちゃんと考えられて居ると言う事じゃろうな」
「つまりは、其処が弱点な訳だな」
「ん?どう言う事じゃ?」
「子供達が、内側で多少衝撃を与えても反応しないなら、侵入したければやりようは有るって事だろ?
今までも、何度か侵入されてるんじゃ無いか?」
「……やりようが有る、か…」
「まぁ、その対策を考えるのは、俺達じゃないし、もしかしたらアモンが知らないだけでツァイトゥンは対策してるのかも知れない。
それに、考えるだけ時間の無駄だしな」
「ドライな奴じゃの」
「余計な事に、首を突っ込みたく無いだけだよ」
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