グリストルム

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リラは、そのままスタスタとこちらに来ると、メイリンの襟首を掴み俺から引き剥がす。 「どさくさに紛れて、何時迄抱き付いてる? 其れと此れとは、話が別よ」 容赦の無い奴だ。 ジタバタしながら抵抗するも虚しく、ソファ迄連れて行かれる。 「所でさ、アイラ達が土地探ししてる間、私達はどうするの?」 リラに捕まって、まだバタバタ暴れてるメイリンを横目に、アメリアは俺の隣に腰掛けながら聞いて来た。 「俺はアモンと、ベルゲンの所へ行って来ようかと思ってる。 捜査救難の訓練も見たいし。 アメリア達は、暫く自由で良いんじゃ無いか?」 「なら、私はマリア達とアメリカに行って来ようかしら。 ちょっと、バカスカ撃ちまくったから、補充しとかないとね。 リラとメイリンはどうする?」 「はい、私もお供します」 「ねぇ、仁。ベルゲン殿に会った後で構わないから、この機会にイグリンドに行って来ない?」 「あぁ、それも有ったな…俺は構わないよ」 「なら、弾薬の補充はアメリア様とメイリンに任せるわ」 「アイラがゴネなきゃ良いけどね」 アメリアが、そうリラの思惑通りには行かないんじゃ無い?って顔で揶揄う。 「確かに…問題はそこよねぇ」 あらら、そこはリラも承知なんだ。 んっ?2人の顔を交互に見てたメイリンが何か言いたそうだな。 「メイリン、どうした?」 「はい!発言を求めます」 勢い良く手を挙げる。 「いやだから、何か言いたいのか?」 「んと、んと、イグリンドは嫁ーズ全員が揃って行かないとダメです」 「ほう、その心は?」 含み笑いを堪えた物言いで、アメリアが聞いた。
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