グリストルム

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「それより仁、アイラに土地を探させてるんでしょ?」 「何で知ってんの?」 「地獄耳」 言いたくない訳ね。 「まっ、いっか。 うん、拠点を構えようかと思ってる」 「グリストルムにねぇ。 そこって、内陸の高級リゾート地なんでしょ?」 「らしいね。 ってかさ、何でそんな事気になるの?」 「そりゃ、これから住む所だもの、気にはなるでしょ」 「へっ?」 「何か問題でも?」 「それって…私の部屋も作れって事?」 「親にテント生活させる気?」 やれるもんなら、やってみそ。 「てかさ、何でそう言う話になってんの…」 と、ジェスに視線を送る。 「仁諦めろ。 マリアはもう、息子と離れたく無いんだ。 それに、既にアイラにはその事は伝えてある」 そう言いながら、ジェスが俺の肩を叩く。 つまり、アイラはそれを踏まえて土地を探してるって事なのか…。 て事は、アメリア達を見ると3人が目を泳がせる。 「アメリア、リラ、メイリン、知ってたって事なんだな」 「アモン、ヒルヴェラの根付を貸してくれる? それが無いと、アメリカに飛べないから。 それと、日本はどの一族の管轄になるの?」 ほぅ、惚ける気だな。 「俺は「仁、貴方が口でマリアに勝てると?」」 「それは…」 「そう言う事。 御姑さんに、嫁達が逆らえる訳無いでしょ。 知ってようが知らなかろうが、結果は変わらないんだから、何時知ろうが同じよ。 それとも今知った事に抗議して、この世に見切りを付けて神になる」 また、究極を持ち出すなよ、ったく理不尽な。 「振り幅でかいな。 もう、好きにしてくれ。 それじゃアモン、俺達3人で訓練見に行くか」 「3人とは?」 「えっ、ベルゲン…そっちかよ」 既に、ライナと2人大きなリュックを背負ってジェスの側に立ってる。 「仁殿、すまぬな。 我は、買出しにお供してくる事にした」 あ〜はいはい。 もう、皆んな好きにすれば良い。
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