グリストルム

22/33
前へ
/633ページ
次へ
「ヒルヴェラ家主人としての血だろ」 「アメリアやリラが、一目置くのも納得じゃ。 仁は気づかなんだか? 今や嫁達は、アイラを中心に纏まっておる。 だから、アイラが仁の傍に居っても、口ではあれこれ言いながらも邪魔はすまい?」 「まあ、確かに…。 前なら引き剥がそうとしてたのが、最近は放置してる事が多いな。 そう言う理由だったのか?」 とクレアを見ると、へっ?と言う顔が返って来た。 「クレアの頭の中はエロしか無い、難しい事を考えるのは無理」 「ちょっとシュアン!」 2人が鬼ごっこを始めると、イルハム達が此方にやって来た。 「仁様、姉さんは何をやってるんですか?」 アレンが不思議そうに、2人の追いかけっこを見遣る。 「俺にも良く分からんな」 「仁殿、訓練は如何でしたかな? エルマ殿から、ビーバーだけでは無く、犬も救難団で使えないか?と提案されて始めて見ましたが、これは大いに役立ちますぞ」 「アレン、お前達亜人は、単独でも救難犬と同等の捜索が可能なんじゃ無いのか? おそらく兎人と犬人は、聴覚と嗅覚で被災者が生きていれば探せるだろ。 お前達の特徴を活かし、ペアで活動すれば救命率が上がらないかな?」 「今回、シュアンとクレアに土地探しを手伝って貰いましたが、確かに2人の能力は素晴らしい物でした」 「成る程…、アレン、お主ら亜人にはその様な特殊な能力が有るのか?」 「あっ、アレンしゃん、く、訓練しましょ」 やっぱ、危ねぇ奴だな…。 エルマの勢いに、アレンが引いてるぞ。 「エルマ、アレンを躾けてどうすんだ?」 おい、何でそこで赤くなるんだよ。
/633ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加