ニノ章。更に日常。その後?

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しかし八百屋も歩いてみるとなかなか面白いものである。 たとえばこの大根、味が同じでも形が一つ一つ違う。 全く同じものは一つもないのだ。いくら同じ大根でも何かしらが違う。 野菜にも個性があるなあと思いながら歩いて探していると。 「おーい、そうすけあったよ」 「おう、今行く」 そこにはさつまいもが大量に並んでいた。 しかし種類がありすぎる。 長細い種類のもの。 短くて太いもの。 球体に近いもの。 中身まで紫のもの。 「これも個性だな」 野菜には詳しくない。だがこれで合っている。そんな気がした。 「せっかくだし、紫いも使ってみようよ」 「賛成」 「かんぴょうみたいになりそうだけどね」 リクはそうはにかんでレジに向かった。 悔しいがイケメンである。
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