ニノ章。更に日常。その後?

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しかし運がいいと言ってもそのしわ寄せはくるだろう。 次の日電車が走らなかったのである。海沿いを自転車で走る40kmあるだろうか。あのときは本当に死ぬかと思った。 電車の中で本を読む習慣が台無しである。 そして今日。 全身筋肉痛という大学内を歩くにはとんでもなくきついハンデを負ってしまった。 俺は今図書館にいる。少しでも夢に近づこうと勉強を、もといお菓子作りをするためである。 洋菓子の本をペラペラめくるが頭に入ってこない。 どうしようか、と肩を軽くもみほぐす。ふと和菓子の本が目に入る。 「今日はいもけんぴでいいや…」 ゆとりである。 しかし妥協に妥協した結果だ。 筋肉痛の腕に生クリームを作らせるのはきつすぎる。 それに今はなんだか温かい緑茶が飲みたいからちょうど良いだろう。
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