旅立ち

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―― そして昨日と同じく昼前には授業は終わり俺は家に帰っていると、傘を貸した少女がまったく同じところに立っていた。 ……昨日貸した傘を握り締めて。 「あれ?昨日の子だよね?もしかしてわざわざ傘返すために待っててくれたの?」 無視して素通りもできないので話しかけてみる。 こんな晴れてる日に傘を持っていたのでもしかして返すために待っていたのかと思ったのだが…… 「…………」 無言である。 沈黙である。 サイレントである。 いやぁなんかしゃべってほしいな~ じゃないと俺本当に怖がってる少女に話しかけてる不審者になっちゃう。
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