目覚めの朝、賢者の話

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――どうしたものか。 総一は頭の中でこの理解不能の現状を何とか整理しようと四苦八苦していた。 しかしそれを妨げるかのように現状は展開していく。 奥から現れた派手な風貌の男は使用人たちを見渡した後、横目でこちらをちらりと見て何やら指示を出す。 男の一声により周りにいた使用人たちは総一を囲み、何処かへと運ぶ。 最終的に収容されたのがこの部屋であった。拉致監禁だ。 それから情報収集の為に、寝たフリを決め込み、今まで携帯食料でなんとか過ごした。 しかしそれも今日まで。 必要な情報は幾つか揃った、充分に気持ちを落ち着かせる時間もあった。 総一の頭はもう、ここを出ることしか考えていなかった。
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