ヒーロー

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ここからは、音声は無しにしておく。だって悲鳴しか聴こえないから。 広羽は、敵にチョークスリーパーをかけてダウンをとる。 しかし、ヒーロー達が黙って見てる訳でもなく、敵を助けようとして返り討ちにされた。ただし、唯一女性のピンクにはナンパをしにいったがフラれて撃沈。 腹いせにレッドとブルーに必殺技のクロス・ヒールホールドをかけてダウンさせた。 正に敵味方無しのただのケンカの様になり始めた。 そろそろ止めに行きますか。 ヒーローも敵も可哀想ですし。 「正義のヒーローなんだし、そろそろ止めたら?もうただの弱いもの苛めだし」 「んっな事言ったってよぉ。こいつが爆発しないと敵を倒したことになんねぇだろ?」 そう言いながらすでに倒れている敵に追い討ちをかける。 助けなくちゃいけないなぁ。って思って僕は次の言葉を紡ぐ。 「なら敵の人、早く爆発しなさい。こんな負け方嫌だろうけど我慢してください」 何故か敵は化け物を見るかのように僕に目を向けてきた。最後に綺麗に散るのが敵の役目だろう? 「ならば……お前らもろとも死ぬがいい!!」 敵は笑いながらそんな台詞を言う。 「一人で逝けよ。バカ怪人が!」 そんでもって、広羽のスイングしたバットが直撃して空中へと吹っ飛ばされる。 「ナイスショット…」 僕は一言だけいうと、爆音が響き渡る。 敵が消し飛ぶのを見て笑顔で笑う広羽。 「よし、休憩時間終了。学校に戻るぞ」 「マジでか!?昼飯食い損ねたじゃねぇか!!」 「今日は焼きそばパンが安かったのになぁ…」 戦いは終われば、ヒーローは元の生活に戻り、身を隠す。俺たちはごく普通のヒーローなんだからな。 非常識なんて知った事か これが俺達の普通なんだから。
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