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「お疲れさまです。」
誰もいない、薄暗く、無機質にコンピュータと机だけが並んだ仕事場に声を掛ける。
書類を鞄に詰め込み、乱雑な机の上を整える。
目線を落とすと誰かが零したコーヒーのシミがカーペットのようでいて長年踏みつけられ続けて疲弊した様子の薄汚い床に広がっていた。
昨日今日のものではない。
今日もまた、仕事が終わった
残業を終えた午後九時半。
ただただ決められたことを淡々とこなし、1日を過ごす
繰り返しの毎日で
能動的に、過ごしていると言うよりも、ただ時間だけが掌に掬いあげた水のようにたらたらとこぼれていくような錯覚を覚える。
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