5人が本棚に入れています
本棚に追加
ズドォン…!!
少女が振り下ろした斬撃は遠く離れたリザ達のところまで地響きとして届いた。
いきなりの地響きでリザは困惑する。
そして、地響きがしたほうを向くと、リザははっとした。
地響きがした先には…ロイが居る。
「准将!!」
リザは自分の事をそっちのけでロイのもとに向かおうとしたが、一人の女に阻まれる。
「あら、どこにいくのかしら?」
黒髪、長髪の女が露出度の高い、服を着ていた。
「貴女には関係ないわ…!そこを通してくれるかしら?」
リザはきっと鋭く女を睨んだ。それを見た女は「あら、怖い」と一言言うと、腰にさしているサーベルを抜いた。
「何があろうとも、この先には行かせないわ。それにあちらにはゲーテ達がいる。
貴女が行っても戦況は変わらないわ…たとえ、焔の錬金術師がいようともね」
リザは咄嗟に銃を抜き、一発、発砲した。
それは女の右腕に命中する。
しかし、女の右腕は驚くべき速さで再生していった。
その光景にリザは目を見開く。
「貴女は…人造人間(ホムンクルス)!?」
しかし、女は不機嫌そうな表情を浮かべた。
「あんな出来損ないと一緒にしないでくれますか?
私達は人造人間ではない。…“悪夢”(メア)というのよ」
怪しげな笑みを、女は浮かべる。
その顔を見たリザは背筋が凍っていくのを感じた。
最初のコメントを投稿しよう!