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なんだかんだいって二人が青春を謳歌している裏で、ミーシェは薄暗い地下室で書物の山を積み上げていた。
図書館にある属性関連の本を片っ端から掻き集めるては読み漁る。
しかし、その大半が地下室へあったので運ぶ手間を考えると薄暗い地下室を拠点へせざるを得なかった。
「まるで臭い物には蓋と言わんばかりだな…」
油の少なくなったランタンへ油を補充しながら不満をつぶやく。
「ミセリアさん、こちら読み終わりました。」
そんな中、クラダが読み終えた数冊の分厚い本を運んでくる。
「御苦労様、何か属性変換の記載はあったか?」
「何も載ってませんでしたよ…」
最初は意中の相手と二人でいられることに舞い上がっていたクラダだったが、流石に丸一日書物を漁るのは堪えたらしく言葉に力がない。
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