心友

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ケンカは強い方だと思う。 私の家には戦闘に関するスペシャリストが6人もいる。 母、父、そして4人の執事。 でも、それが逆にプレッシャーだったのかもしれない。 私は、毎日のように部屋にこもり勉強をしていた。 少しでも、母に追いつけるように。 少しでも強くなるために。 母は、私の憧れでもあり超えるべき存在だと思っている。 それをモットーに生きてきた。 3才頃から色々な知識を吸収していった。 最新のテクノロジーから、古代遺跡や歴史まで。 幅広い知識が手に入った。 それが良い方向に向かったのか、私は8才でH●大学を卒業した。 その事を、表沙汰にしないように、裏で中村家が手をまわしてくれたらしい。 なぜなら、表沙汰にしてしまうと記者やマスコミが迫ってくるからだ。 両親は、その事を言わずに 「おめでとう。よく頑張ったね。」 と褒めてくれた。 だが、私は知っていた。 『そんなの当たり前だ』 って。 卒業と同時に、体術の稽古に力を入れた。 両親に頼み、軍の訓練を一緒にさせてもらったりもした。
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