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それを聞いた役者、スタッフ全員が、急いで彼女の部屋に行った。案の定、荷物がそこにあって、彼女の姿は何処にもなかった。
「きっと、トイレに行ってるんですよ」
小宮英二はそういって、CHIKAをなだめた。だが、次の瞬間、川口真奈美の一言で、事態は意外な状況におかれることになる。
「そういえば私、さっきトイレに行きましたけど、誰もいませんでしたよ」
「エッ、本当?」
本当だと、川口真奈美は答えた。彼女は朝からお腹の調子が悪く、何度もトイレに行ってたらしい。
「だが、トイレは一つだとは限らんだろう」
「そういえば、二階のトイレは壊れてるって、大家さん、言ってたな」
長谷部ヒロムが、そう漏らしていた。では、田中秋江は何処に行ったんだろう。
「彼女の携帯は?」
「繋がりません」
「手分けして探すんだ」
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