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キーンコーン…
「席につけー」
担任の声が教室に響く
皆はガタガタと音を立てながら席につく
担任は何かを言っているようだが
私は空を見上げた
何でこんなに綺麗なんだろう
空に悩み事なんか無さそうだな…
「佐藤さーんっ」
佐藤さんとは私のこと
佐藤晴 高2
一応自己紹介、ね
「佐藤さんっ」
「な、何っ?」
すっかり忘れてた
「ねぇ、これ旧校舎の方に持っていってくれなぁい?」
「え、何で?」
「先生に頼まれたんだけどさ~ちょっと用事があって…だからさ行ってくんない?」
また、か。
でも私は敢えて明るく振る舞う
「え~しょうがないなぁ。持っていってあげる~」
私はニコニコ笑顔で言った
でも本当は面倒くさい
持っていきたくない
何で私が持っていかなきゃいけないのって
めちゃくちゃ不満がある
でもここで嫌がったり
面倒くさかったりしたら
私は皆から
嫌われちゃう
「じゃあ、よろしく~」
そういうと何処かへ行ってしまった
「…持って行くか」
椅子から立ち上がり、廊下に出て旧校舎へと向かった
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