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窓から射し込む温かな陽光。
外の空模様は快晴で、とても清々しい1日の始まりに感じる。
「ぅ、ううー……まぶしー……目がイタイー……お日様のバカー……」
そんな晴れ晴れとした朝日とは裏腹に、部屋の片隅に置かれたベッドの中からは恨めしそうな声が漏れていた。
ちらりと窓へと視線を向けるが、またすぐに布団にくるまってしまう。
「もぅ……どうして朝日はこんなにも眩しいの?ちょっとは手加減してくれてもいいじゃん?はぁ、やっぱり遮光カーテン欲しいなぁ……でもお金ないしなー……」
ぶつぶつと布団の中で不満を漏らし続けるベッドの中の人物。
その姿からは異様な気配が立ち上っていて、絶対にここから出まいという強い意思が感じて見えた。
そうしていると不意に部屋の外から軽やかな足音が聞え、次いで規則正しく扉をノックする音が室内に響く。
「……入ってまーす、」
ベッドの中の人物の場違いな返答に、静寂が流れる。
しかしそれも一瞬の事で、直ぐ様部屋の扉が蹴破られる様な勢いで開かれた。
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