13人が本棚に入れています
本棚に追加
/177ページ
「そうだけど……」
「先週の恋人作れっていう無茶振りに巻き込まれなくてよかったな」
冗談でなかったから羨ましい、いや本当に。
どうにかして逃げたいんですけど……
「それについては助かったと思うよ」
すると、柊は何か考え込みだした。
「どうしたんだ?」
「やっぱり如月くんって腹黒いね」
「いきなり何だよ……」
考え込んだ結果がこれかよと心の中で思っていると、
「だってすごい情報力だしね」
「たまたまだよ、たまたま」
偶然聞くことが多いだけだ。
今回のことにしても。
「油断できないよ」
警戒するようにこちらを見てくる。
「……こうゆうタイプは怖い……」
何か呟いたようだったが、聞き取れなかった。
「何か言ったか?」
「何でもないよ」
それ以上のことは分からなかった。
最初のコメントを投稿しよう!