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「なんか羨ましいな」
「それならこの俺が!」
「いやいや俺が!」
すぐさま清花の言葉に反応する二人。
「う~ん、遠慮しておこうかな?」
速攻で断られる二人。
「「ガックシ」」
断られうなだれる二人。
「私も凛花ちゃん隆君とこれくらい仲良くなれるかな?」
「おい清花、悪いことは言わない、こいつとだけはやめておけ」
「え~凛花ちゃん可愛いくて優しいからいいと思うんだけどな~。隆君とだってこんなに仲良しだし」
気が付いた人もいるかもしれないが俺と清花も名前で呼び合うようになった。
そうなった経緯は突然清花が名字では堅いと言い出したことがきっかけだ。
神条にも名前で呼んでやろうかと言ってみたが速攻で拒否された。
別にショックじゃないんだからね!
「周りから見たらそう見えるのかもしれないが実際のこいつの本性は悪いことばかり考えているただの腹黒女なんだ!」
清花に熱く語りかける。
「へ~言いたい放題言っちゃってくれてるじゃない?」
ゴン!
「痛い痛い!なんかシャレにならないくらい痛くなってきたんですけど!」
「大丈夫よ。あなたなら全てがシャレで済むから」
「それどういう意味だよ!」
「あなたの存在はシャレ程度ということよ」
「ひでえ!」
その後も二人の言い合いは昼休みが終わるまで続いた。
当然勝ったのは凛花だったが。
昼休みが終わり、午後の授業が始まる。
五時間目の授業はみんな大好き国語だよ~!
うん、めっちゃ眠いね。
なんか先生が言ってるけどウトウトしすぎて何言ってるのか全然わからないや。
もうこのまま寝ちゃおうかな?
なんて考えながら寝ようとしていると......。
「えーと、じゃあここの部分を......松本!お前が読め」
松本?
そんな名字のやつこのクラスに一人もいねえよ。
あのハゲ、どこのクラスの名簿見てんだよ。
「おい!松本隆、お前だよ!」
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