新たな日常

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なんもわかってねえよこのハゲ! 「ちょいちょい先生!なんで僕が寝たこと決定になっているんですか!」 「実際は寝ていたんだろ?」 はい、寝てました......って正直に言うやつがこの世界のどこにいる! 「寝てませんって!ちゃんと教科書も読んだじゃないっすか!」 しつこく反論する隆。 「松本、正直に言ったら平常点やってもいいぞ」 「はい、寝てました!」 即本当のことを言う。 だって少しでもテストで楽したいじゃん。 「やっぱりな。えーと、松本は平常点マイナスと」 とんでもないことを言いながら名簿に何かを書き込むバカ教師。 「いやいやいやいや、おかしいでしょ!なんで俺の平常点がマイナスに!?」 「え、だって正直に言った分でプラス一点、寝ていた分でマイナス十点だから合計でマイナス九点だろ?」 ドヤ顔をかましてくるくそ教師。 だ・ま・さ・れ・たあああああああ!!! 「そんなこと一言も言ってなかったじゃないですか!」 「いやだって、寝てたら平常点マイナスになることくらいバカでもわかるだろ」 た、確かにこんな簡単なことにも気づかないとは我ながらバカだぜ! 「そ、それは俺がバカだったかもしれませんがマイナスとプラスの差が激しすぎやしませんか?」 なんで十倍も違うんだよ! 「知るか!そもそも授業中に寝ているやつが悪いんだからグダグダ文句言ってんじゃねーよバーカ!」 聞きましたか? また教師が生徒に向かってバカって言いましたよ? なんでこんなガキみたいなやつが教師になれたんだよ! 結局俺の反論をこのくそ教師が聞き入れてくれるはずもなく、それどころか逆らったのが気に入らなかったのか俺の平常点はほぼゼロになってしまった。 もう、やだ。 そしてくそ教師の授業は終わり休み時間。 「ごめんね隆君。私が起こしていればこんなことにならなかったのに」
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