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浜口陽子は23歳。
中堅の広告代理店に勤めている入社2年目の営業部員。
大学ではミスキャンパスに選ばれたほどの才媛で、卒業後はテレビ局のアナウンサーを目指していた。
アナウンススクールにも通い、成績優秀。
社交性もあった陽子はその美貌もあって業界内ではちょっと名の知られた存在だった。
在京大手のテレビ局を希望し、第一志望の局の内定を貰った。
しかし、大学一年の時に付き合っていた元彼に、ベッドの中で一緒に写った写真をテレビ局に送り付けられる嫌がらせを受けて内定は取り消しに。
向こうの浮気で別れたのに、アナウンサーの内定を貰ったことで復縁を迫られていたが断った為の報復だった。
テレビ局としてもスキャンダルを嫌った格好だった。
失意の陽子は現在の会社に入社したのだった。
しかし大手テレビ局のアナウンサー候補だった美貌である。
社内の男たちにはチヤホヤされ、女性社員たちの妬みの的になった。
しかし決定的だったのは、ある男と交際したからだった。
神保正和。
営業部のホープであり、かなりのイケメンでもあったその男は、社内の女性社員の憧れの的であった。
新入社員歓迎会で陽子は早速正和にアプローチを受けた。
その熱烈なアプローチに負け、入社1ヶ月後には交際し始めた。
そこから同僚女性たちの苛烈なイジメが始まった。
今日のような就業時間ギリギリの仕事の押しつけだったり、会議の資料作りを一人でやらされたり。
挙げ句の果てには忘年会の日時を知らされなかったり。
昼食やアフターファイブも誰からも誘われない。
そんな陽子の心のより所は正和の存在だった。
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