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そして、その女は....ウサミミフードを被っていた。ピンク色の。
漆黒の髪とピンク色のウサミミフードは対照的に照明に照らされていた。しかし、顔は影で見えない。
『私の名前は....オリオン。』
彼女は小さく、しかし俺には聞こえるように呟いた。
『は?オリオン?ふざけてんのか?』
オリオンなんて名前は有り得ない。いくら、ハーフでもそれはないだろう。
『オリオン。』
彼女はまた繰り返して言う。
『....ふぅん。』
俺はとりあえず一歩彼女に近づいた。一歩踏み出すごとに彼女の怪しさが増していく。
『あなた....いえ、悠哉に話したいことがあるのだ。』
俺に?
『なんだよ。』
俺は照明の下で立ち止まった。
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