始まりを語ろうか

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 何故、存在したいと思ったのだろう。 ――嫌だ  何故、消えたくないと願ってしまったのだろう。 ――嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ…!  嘗てのアタシは、意味もなく生を求めて。 無に帰することを、ひたすらに拒んだ。 だから、殺した。 紅い月が照らす夜、肉体の支配を一時的に奪って。 ‘オリジナル’の、唯一無二であった拠り所を。 .
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