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沈黙だ。 私はそれを気まずいとは思わない。 2年生になりたてで、係の仕事を始めたころ。 私は彼と仕事をするとき、一生懸命話しかけた。 だけど、藤堂くんは真面目な顔をして、 「無理しないでいい」 と、言った。 それ以来、話題がない時は不自然な会話をすることはなく、黙々と教室に向かう。 藤堂くんは教室が近づくと少し大股になり、ガラガラッと、ドアを開けてくれた。 「早瀬。このプリント、どこに貼ろうか」 藤堂くんが持つのは、社会科見学のお知らせだった。 「あ、次は横浜に行くんだね」 「早瀬は行くか?時代的には明治時代の資料館に行くと思うんだが」 「行くよ。確かに私がすきなのは中世だけど、ね。歴史を知るのはすきなの」 .
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