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──回想終わり──
リヒュタルト
「君の召し使いは、君を殺すためにいるんだよ、お姫様。」
クロッティ
「……ッ。」
アーニャ
「クロッティ……?」
クロッティ
「違いますッ!私は、確かに最初は……アーニャ様とひきかえの命を手にいれる為でした。ですが、決めたんです!アーニャ様のために生きると。」
リヒュタルト
「なら、王子は永久の眠りに誘ってあげてよ……?クスクス。」
クロッティ
「リア様も、目覚めさせます……必ず!」
リヒュタルト
「────ッ」
(イラッとして)
──リヒュタルトの剣が振りかざされる。
アーニャ
「─────きゃぁっ!!」
クロッティ
「アーニャ様!!」
アーニャ
「…………ッ。」
──剣はこない。目を開けるアーニャ。
アーニャ
「…………?」
ヴァン
「リヒュタルト、殺すためにきたわけじゃない。」
──ヴァンの剣が、リヒュタルトの剣を止めている。
リヒュタルト
「あ…………。ああ、そうだったなぁ。おい、お前ら。」
クロッティ
「なん……ですか。」
リヒュタルト
「今すぐここを立ち去れ。じゃないとさァ、殺しちゃいそうなんだよ?」
アーニャ
「でも、お兄様の薬……」
クロッティ
「行きましょう、アーニャ様。」
リヒュタルト
「ハハハハハ、立ち去れ。立ち去れ!!」
──クロッティに腕を捕まれ、立ち去るしかないアーニャ
──やがて、姿は見えなくなる。
リヒュタルト
「はは、は……。ハハハハハハハッ!」
ヴァン
「リヒュタルト……」
リヒュタルト
「……呪われすぎだろ?なんで───抑えきれない……」
ヴァン
「大丈夫だ。いつまでも手合わせする。」
リヒュタルト
「殺すしかないんだ……血が……あぁぁあああああああ!!殺す殺す殺すッ!ぐ……ッ!」
ヴァン
「─────……リヒュタルト。」
ヴァン(M)
「ブラッディナイトメア。その衝動は、意思と関係なく、やってくる。」
リヒュタルト
「……お姫様を……殺すわけには……ッ!…………ヴァン、いい。クロッティを、見張れ……!」
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