* 04 漆黒のレクイエム

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リヒュタルト 「お前ッ!」 ヴァン 「泣くな。」 リヒュタルト 「あァ?お前になにが解るんだよ!僕はさァ、楽しんでるの。解らない?」 ヴァン 「その血に、泣いているのではなく?」 リヒュタルト 「お前……なんで……ッ」 ヴァン 「これほどまでの力を持っているのは、その血だと……考えるだろう」 リヒュタルト 「─────ッ!!誰が好き好んでこんな血を継ぐよ!うんざりだ……うんざりだよ……勝手に産んで勝手に捨てて……誰も僕を愛してなんかないんだッ!だったらさァ、いらないよね?僕を必要としない世界もなにもかも。だからさァ、お前も、死ね」 ──リヒュタルトが走り出す ──サラリとヴァンは避ける ヴァン 「お前に俺は殺せない。」 リヒュタルト 「あァッ!?」 ヴァン 「俺と一緒に、逃げよう。」 リヒュタルト 「なに、言って────」 ヴァン 「同族だと、言ったはずだが?」 ヴァン(M) 「同情だったのか、今でも解らない。でも、リヒュタルトを見ていると辛かった。泣いている赤子を思い出して──」 リヒュタルト 「……な…に?」 ヴァン(M) 「そして俺自身、もう国にはいられないだろうから。」 ヴァン 「ブラッディナイトメアの長、ヴァンだ。」 リヒュタルト 「長……?」 ヴァン 「そう。俺を殺せば、ブラッディナイトメアは滅びるんだよ……。」 (にや) リヒュタルト 「……は?ハハハッ、なんの冗談だ」 ヴァン 「───……ふふっ」
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