* 04 漆黒のレクイエム

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──回想終了── ──城── リア(M) 「走った。城の中に誰もいないことが怖くなって。錆びた城、蔦が這う城。なんだ、なんだ?何が起きた?」 ──城の外── リア(M) 「まるで100年くらい手入れをしてない城のようだ。」 ──森のなか── リア(M) 「はやく、はやく……!!」 ──丘── リア 「────……ハァ、ハァ………………。」 ヴァン 「目覚めたか。」 リア 「兄…上……。」 リア(M) 「眠りにつく前に、会った記憶は間違いなかった……!」 ヴァン 「久しぶり、リア。大きくなったな」 リア 「兄上はお変わりない……ですね。」 ヴァン 「アーニャはどうした。」 リア 「……夢の中……で……」 ヴァン 「───……黒猫、か。」 リア 「…………。……兄上。お聞きしたいことが山のようにあります。」 ヴァン 「聞こうか。」 リア 「兄上は亡くなったとお聞きしていました。それに、あれから10年もたつのに何一つ変わらない。」 ヴァン 「リア。ブラッディナイトメアっていう本を昔読んでいたな。」 リア 「はい……。」 ヴァン 「ブラッディナイトメアは、遺伝子に関係なく生まれてくる望まれない血を持つ人間。稀ではあるが、高い能力を持っているためになかなか普通の人間は殺せない。」 リア 「不老不死なのでは?」 ヴァン 「不老であって、不死ではないが、不死という表現が似合うほど長生きというだけだ。何千、何億年立とうとも、変わらない姿のまま。自害やブラッディナイトメア同士では死なないぐらいだな。」 リア 「……そうですか。」 ヴァン 「女は11歳までに死ぬから、吸いとっているのかもな。それでだ、リア。ブラッディナイトメアの長が王族の人間が受け継ぐ。今の長は俺だ。」 リア 「まっ……待って待って」 ヴァン 「リア。お前には、長く眠っていてほしかったよ。」 リア 「どういうこと?意味がわからない……」 ヴァン 「お前が目覚めなければ、アーニャも死なずにすんだのに」 リヒュタルト 「夢ん中、行くとはねェ」
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