“実践編・儀礼魔術”

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『大天使の召喚』 儀式魔術の際に四方に“大天使”の力を配置する事によって、その場に結界を張る魔術です。 おそらく、こちらに記載する“儀礼魔術”の中では、最も難しい魔術でしょう。 ①呼吸法、弛緩法を行い自身に霊気を充填しましょう、そして右手にワンド(短杖)やケーン(小杖)を持ちます、なければ両腕を広げてから“儀礼”を始めます。 ②『虚空より、陸海空火の透明なる天使たちをここへ呼ばわん、この円陣にて我を保護し、暖め、守り、防御したる火を灯し次第』と唱えます。 ③東に“黄”の光をイメージしながら『幸いなれラファエルよ、その御霊は山より立ち上る微風にして、黄金の衣は輝ける太陽の如し』 ④次に西を向いて“青”の光をイメージしながら『幸いなれガブリエルよ、その御名は涙の元にて戯るる、水の精をも震わさん』 ⑤次に南を向いて“赤”い光をイメージしながら『幸いなれミカエルよ、永遠の火より輝かしきは、汝の威厳』 ⑥そして北を向いて“緑”の光をイメージしながら『幸いなれウリエルよ、なんとなれば全ての生き物、汝の支配をいと喜びたるが故』 ⑦四方に“赤”“青”“黄”“緑”の四色の眩い光のイメージを、なるべく維持したままで『ありとあらゆる災い、我に近づかざるべし、我いずこにおれど、聖なる天使に守護されたればなり』 ※この最後の呪文にして宣言の言葉は、大天使たちの守護を当てにして頼っている事を言っています、この宣言を言い終えた後は、先ほどの四方にイメージした四色の光を、今一度ハッキリとイメージして、息吹を吐きながら、より光輝く様をイメージして下さい。 ⑧そして最後に『カバラ十字祓い』を自身に施す。 ※備考)こちらが一般的な市販の魔術書にも記載されている大天使の召喚による結界ですが、基本的に市販の魔術書は「不完全な内容」しか記載されていません、こちらの四方結界の魔術も効果はありますが、しかし「抜け道」がある不完全な結界しか作成できない欠点があります。 より正確には⑥の『幸いなれウリエル』の後に継ぎ、結界を貼るヶ所があります。 アサメイを足元、自身が立つ地面(床)に召喚された天使の光(力)が放っている(銀色の光のイメージ)。※⑦『幸いなれサンダルフォンよ、命ある大地の底に在りて輝くは、世界を支えし汝の威光』 アサメイの切っ先を頭上へ向けて(金色の光のイメージ)※⑧『幸いなれメタトロンよ、最も神に寵愛されし天使よ、神より与えられた輝ける王冠を人へ授ける者なり』 アサメイを両手で抱え持ちながら(白い光のイメージ)※⑨『幸いなれスブビエルよ、汝こそ神殿の中央に立つ守護天使なり』 と、追加して「天使(力)の召喚」を必要としております。 市販の魔術書には、意図して中央、下、上に「力」を召喚し、結界として場を守る天使を配置する事が記載されておらず、不完全な結界しか貼れないようになっております。 しかし、上記した三ヶ所に「力」を召喚して配置する事により「隙間が無く」、必要とする全ての場所へ、天使による防御の効果が発揮されます。 もちろん、不完全な結界とは言えど、ある程度の結界として機能はしますが「隙間」がある為に、初心者で結界が弱かったりすると「隙間」から悪霊や下等な魔の類が、イメージした神殿の世界へ侵入してくる可能性もあります。 その時に「五芒星の刻み」…追儺魔術が出来ないと、その場に入り込んだ悪霊や下等な魔を追い払う事が出来ないと言う、霊的に危険な状況にもなり得るので、結界と平行して、追儺は初級魔術師を目指す初心者には、修行のカリキュラムに組み込むのが必須なのです。 市販の魔術書で不完全なのは術式だけでなく、護符や呪符などの「魔法陣」も、一部間違った文字や図形に入れ替えて、本来の効果を発揮できなくしておりますので、市販の魔術書を見本として護符や呪符を作成しても、ロクに効果はありません。 それならば根気よく修行を積み重ねて「聖別」魔術を習得し、輝石(パワーストーン)や、コンジュアーバッグを(魔術袋)などを護符にする方が、まだ効果が望めます。 ………………… これにて『大天使の召喚』は終了です、前記した二種の“儀式魔術”を訓練してからじゃなければ、個々のイメージを固定しつつ、繋げてゆくのは難しいので、記載してきた順番を守りながら、きちんと実践練習を繰り返して、経験を積んで下さい。
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