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【念と気の違い】
【念】とは「思い」「想念」の力です、感情が源なので、その日その時による感情の変化により強弱が激しく、魔術効果の“方向性”を明確にする分には役立ちますが、魔術を発動させるにはバランスが悪く、非常に不安定で均一の効果が期待できません。
一昔前に出版されてそうな、一般向けの「おまじないBook」の類などにある、恋愛成就の“おまじない”で「相手の事を強く思ってやりましょう」とか記載されていそうですが、それは念(思い)によって“方向性”をハッキリさせるのみで、根本的にパワー不足となり、継続が出来ないので、結果的に“おまじない”そのものが効き目無く終わったりします。
成功させるには…あくまでも例えですが…“感情を常にハイテンションに維持してないとダメ”と言う訳です、だって念(思い)が“おまじない”のパワーであり、継続させる為の力ですから。
と言う訳で、感情を根本的なパワーに変えて、かつ均一な効果を狙うなら“常にハイテンション”のままで生活をしないと、バランスが保てない理屈になります。
……やれますか?…無理でしょう?これが、恋愛成就の術にありがちな失敗の原因です。
では【気】は?こちらは感情とは異なり、生命体や世界のあらゆる物に宿る、霊的エネルギーです、呼び方は「霊力」や「霊気」など様々ですし、一概にエネルギーの全てを【気】だとも言い切れませんが、かなりの部分をしめています。
個人差や体調による変動はあるものの、ほぼ一定の強さを保ち、魔術を発動する上でも、それなりのバランスを保てる“力”として活躍します。
気には“方向性”こそ無いものの、それ自体がエネルギーなので、これを制御するだけで、魔術において大きな力を発揮してくれます、また全く扱えないようでは、仮にも魔術師とは言えません。
“気”は少なくとも感情とは違い、魔術を継続させ、ある程度ではありますが、一定の条件の範囲でなら、同じ魔術で“同様に近い結果”をもたらす事も不可能ではありません。
ここまでの説明で、お分かりになられたと思いますが魔術とは【念】によって方向性を与え、【気】によって魔術をある程度一定の強さに維持して、バランスを保ちつつ、魔術効果を発揮させるものなのです。
どちらに偏っても、バランスを欠いてる事になる訳です。
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