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「そ、そんな結婚だなんて…私まだ夫がいますし不倫みたいなこと」
「お母さん」
いやんいやんと顔を赤らめ横に振っていたレメーネはムスーッとしたグレイシーに睨まれハッとし我にかえる。
「す、すみません。我を忘れてしまって…それに長らく夫に会ってないものですから男の人にそんなことを言われると体がうずいちゃって…つい嬉しくて」
「お母さん」
レメーネの余計な一言に横からグレイシーの冷たい言葉が出た。
今度こそは我にかえる。
もう母に話を任せておけないと思ったグレイシーは自ら話す。
「お母さん、今日あったことを話すね」
グレイシーは話した。森で薬草を探しているときゴブリンたちに見つかり襲われていたこと。そして襲われているとき紀人たちが助けてくれたことを。
その話を聞きレメーネは驚き、そして紀人たちに感謝した。
「ああ、そんなにしなくてもいいですよ。…それよりさっき『夫に会ってない』って言いましたよね。どうしてですか」
「…それは……」
圭介の問いにレメーネは言うかどうかを考えた。
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